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お墓の引越し
今住んでいる場所が生まれ育った故郷から離れている場合、故郷のお墓参りに行くことは年齢を重ねるごとに大変になってきます。春彼岸、お盆、秋彼岸のお参りだけでなく、雑草取りや清掃など定期的な管理が必要です。お墓のある場所が遠く、管理が難しい場合は住んでいる場所の近くにお墓を引越しすることも選択肢のひとつです。
お墓の引越しには主に3つの形態があり、改葬の手続きが必要です。
お墓の引越し 3つの形態
①遺骨とともに墓石本体・外柵を移す
移転先の墓地の寸法に現在使用中の墓石本体と外柵が入れば、まるごと移設することができます。外柵の寸法が合わない場合は外柵を断裁して移設することもできますが、断裁箇所が多いと移設費用が割高になります。また、移転先の墓地によっては使用できる墓石に指定があり、移設できない場合もありますので事前の確認が必要です。なお、外柵は経年劣化など状態によっては加工が難しい場合があります。
②遺骨と墓石本体を移す
移転先の墓地に墓石本体のみを移設し、外柵は移転先の墓地の寸法に合わせて新しく作ります。ただし、移転先の墓地によっては使用できる墓石に指定があり、移設できない場合もありますので事前の確認が必要です。
③遺骨だけを移す
墓地から遺骨を取り出し、墓石本体・外柵は移転先で建立します。移転先として永代供養墓を選択した場合は新たな墓石本体・外柵の建立は必要ありません。
骨壺
<もっと詳しく>
墓地の返還について
墓地は土地の売買ではなく、墓地を使用する権利(永代使用権)の購入です。墓地は第三者に譲渡や転貸(又貸し)はできません。改葬等で墓地が不要になった場合は、墓地の管理者に返還することになります。墓地を返還する際には墓石を解体撤去して更地に戻します。
墓石の解体費用はいくら?
墓石の解体費用は墓地の面積によって変わります。面積が1坪(3.3m2)の場合、解体費用は約30~40万円かかります。解体費用には墓石解体工事、墓地整地工事、墓石の処分も含まれています。公営墓地は墓石解体工事にどの石材店でも入れますが、寺院墓地や民営墓地の場合は、墓地管理のためにその墓地指定の石材店以外は入れない場合があるので事前の確認が必要です。なお寺院墓地で墓石解体工事をする際には僧侶に閉眼供養をしていただくのが一般的です。
改葬の手続き
改葬の手続きは「お墓の引越し」「墓じまい」の際に必要です。改葬には「今あるお墓」と「移転先の新しいお墓」、「今あるお墓の行政」の3つの施設が関わってきます。今あるお墓の行政からもらう「改葬許可申請書」を元に手続きが進みます。なお、改葬許可申請書は全国一律の書式ではなく、行政により異なります。改葬許可申請の手続きは郵送で行うことも可能です。
改葬の流れ
例)東京・都立○○霊園から仙台・みやぎ霊園へ改葬する場合
1.
今ある墓地の所在地の市町村役所から「改葬許可申請書」をもらいます。
例)東京〇〇区役所から「改葬許可申請書」をもらいます。
2.
「改葬許可申請書」を今ある墓地の管理者に持っていき、管理者から「収蔵証明欄」に記名・捺印をもらいます。
例)都立〇〇霊園に改葬許可申請書を提出し、「収蔵証明欄」に記名・捺印をもらいます。
3.
「改葬許可申請書」を移転先の墓地の管理者に持っていき、管理者から「受入証明欄」に記名・捺印をもらいます。
※改葬許可申請書の書式によっては、移転先の墓地使用許可証の写しを提出する場合や「受入証明欄」がなく不要な場合もあります。
例)みやぎ霊園に改葬許可申請書を提出し、「受入証明欄」に記名・捺印をもらいます。
4.
「収蔵証明欄」「受入証明欄」に記名・捺印をもらった「改葬許可申請書」を今ある墓地の所在地の市町村役所に提出すると、「改葬許可証」が発行されます。
例)東京〇〇区役所に改葬許可申請書を持っていき、改葬許可証を発行してもらいます。
5.
「改葬許可証」を移転先の墓地の管理者に提出します。
例)みやぎ霊園に改葬許可証を提出します。
移転先での納骨方法について
遺骨を現在使用中のお墓から他の場所に移す場合、移転先の納骨方法を確認しておいた方が良いでしょう。納骨方法によってカロート内の埋葬可能な数量が変わります。納骨方法は次の3種類あります。
【納骨方法】
- 骨壺のまま納める。
- 綿素材の納骨袋に入れて納める。
- カロートの中に直に納める。
地域の慣習やお墓の形態によって納骨方法は異なります。宮城県の場合は骨壺のまま納骨する墓地がある一方、綿素材の納骨袋に入れて納骨する墓地も多数あります。移転先によっては洗骨・乾燥または再火葬等を求められることもあります。
骨壺
先祖の遺骨が土葬だった場合は?
現在の日本では遺体を火葬して「焼骨」を墓地に埋葬することが一般的ですが、昔は火葬することなく、土葬で埋葬されていました。土葬で埋葬された遺体は、遺骨も土に還るイメージがありますが、遺骨が土に還るのは実際にはかなりの年数が必要で、埋葬状態や地質により100年以上かかることも珍しくありません。火葬による焼骨はそれ以上の時間を要します。
先祖代々の遺骨を新たな納め先に移す場合、各々の遺骨の状態を確認しておく必要があります。遺骨の状態の確認は石材店に依頼してお墓のカロートを開けてもらいます。墓地によっては火葬した遺骨でなければ納骨できないところもあり、その場合には土葬の遺骨を火葬場に持って行き、焼骨した後に納骨します。
墓石からお地蔵様を作る「おもいで地蔵」
墓石は、それを建立した故人の先祖に対する想いや子孫の方々のお墓参りの思い出など、大切な家族の思い出が詰まったその家の象徴でもあります。お墓の引越しなどで現在使用中の墓石を使わなくなった場合、その墓石は石材業者によって処分されますが、思い出の墓石を処分することに寂しさを感じる方もいます。「おもいで地蔵」は、そのような墓石から心の拠り所となる地蔵尊に生まれ変わっていただくことを目的に始めたサービスです。役目を終えた墓石からお地蔵様を手作りします。